2024 - 印刷

小ぢんまりと太く100枚書いた

まるで量産


インクを含むと薄紙もずっしり重くなり、次第に乾いてまたふわっと軽くなる。インクが紙に染み込むのは楽しい。時間が経つにつれインクがじわーと滲んで文字が太くなって、紙も弛んで凸凹になる。1レイヤー内で起こる、じわーっの時間、びちゃーっの触感。

時間を感じる印刷、触感のある印刷。
Tシャツでもできるだろうか。

 

葛西薫さんが、元々、紙とインキって相性が悪いんじゃないか。と話していてびっくりした。あまり先のない話だったけど印象にある。

 

ひとつひとつ全ての工程を自分ひとりで行っている。かといって、工芸的な1つを職人的に作るともまた違うところを目指している。自分の手で作れる限界の枚数、横へ散らからず、少数でも縦へ繋がって伸びていってほしい。そういうものの作り方、在り方をもう一度思い出したい。自分の周辺から広がっていくメディア。

 

2024もよろしくお願いします。

 

 

 

「出の前、これから始める二時間の舞台が永遠に思え、もの凄く不安になるんです、僕のやっていることのどこが面白いんだろうって・・・かすかな面白さ、僕の知らない面白さが舞台にあるんだといい聞かせて、真っ暗な舞台に向かって出ていきます」(イッセー尾形